遠くない未来、こっちにも降りかかる問題

数学研究ピンチ
来るべきものが来たか、という感じはあります。昨今の日本では実学傾向が強く理学系の学科へ進学する人からして少ないのではないでしょうか。加えて生物>化学>物理>数学の順で社会で役に立たないと思われているので、遅かれ早かれこうなるのは予想できてましたが。
記事中では「半導体の設計に数学は欠かせ無い」とか書かれていますが、純粋な数学*1という意味ではやっぱり状況は変わらないかと。でも、そういう「役に立たない数学」の背景なしに数学は育たないし、そのままではいずれ学問として枯渇することになると思うんですが。そうすると半導体もへったくれもあったもんじゃないですな。
こちらとら物理屋なのですが、数学にこういう波がやってきたという事はいずれ物理にもやってくるだろうなぁ、と。欧米は「文化としての科学」が「神の御技を明らかにする」と言った感じで根付いているみたいですが、日本にはそういう考え方はないみたい。現在の時点においてどこまで実社会にフィードバックできるか、が重要みたい。文化としての科学が許容されないってのは余裕がないみたいで寂しいですね。

*1:ここで言うのはおいそれと応用には繋がらないようなもの。フェルマーの最終定理が解けても半導体の設計には関係ないんじゃないの、とか言ってみるテスト