独創的という事とそうでない事

Digitalひょうたんさんの
啓蒙書やビジネス書を読む理由を読ませていただきました。


実は私、ほとんどこの手の本を読まないので、通り一辺倒なイメージしかないのですが
今月のダ・ヴィンチとDigitalひょうたんさんの話をまとめると
以下のようなカテゴリーに分けられそうです。
1.「成功の秘訣」「私はこうやって上手く行った」的な内容
2.「幸せになるためには幸せになれるようなことをしなさい」的な本
3.「大雑把な指針を与える」本


こんな風に分けたときに最も価値があるのは1番だと思います。
ケーススタディというヤツですね。
昨日もちょっとだけ書きましたが
やはり「独創的な天才」ではない身としては
最初は「先人の模倣とその組み合わせによる応用」で物事にあたるしかない。
その中でオリジナリティが出てくれば儲け物でしょう。
歴史に詳しい人なら坂本龍馬がそういう応用タイプだったのはよくご存知かと。
そのためには多くの事象に対するケーススタディが必要になる。
他人の知識と経験は宝になります。
ま、この手の本は玉石混淆で、むしろ概ね胡散臭い気がしますが
一般的に辞書の項目は多いほど良いと思います。


2は野球でここで一点が欲しい、って時に
「ホームランを打て」のサインを出すようなもの。話になりません。


3は当たり前の事をお金出してまで読む気がしない、という感じです。
パスカル曰く「人間は考える葦である」。
考え抜いて行動する、なんてのは当たり前です。
ご大層な表紙と値段で偉そうに「よく考えて行動なさい」って
ナメんな、街の占い師かアンタは
とか思うのはヒネてるからでしょうか。
…まぁ、私の文章も大概エラそうですが。
なんか毎日牛乳飲んでる人に
「今日は乳製品を食べるとラッキー」とか言うのとあんまり変わらない気がします。


確かに「言われたことだけを言われたとおりにやる」という人も存在します。
この方が遥かに楽だし、私自身も気がつくとそうなってることが多々あります。
これに気が付くのは常に客観的に自分を見る視点を作ることで
訓練次第でなんとでもなるものです。


ただ1番みたいな本を読むのもほどほどにしないと、よく言われるように
「他人を凄いと思うのは勝手だが、あまり心酔しすぎるとその人に勝てなくなる」
という泥沼に陥ります。
今月のFSSで
「あまり天才を追いつづけると、それに並ぶ才能のある者でも三流に終わる」
的なセリフがありましたが、全くその通りと思います。


この手の本を読むことは否定しません。
売れてるみたいだし話のタネにもなるでしょう。
でもいつまでも売れつづけ、あげくの果てにベストセラー
ってのはどうなんだろうなぁとやっぱり思う訳です。